MAHLE PISTON(マーレーピストン)
2004年から取り組みを始めたMAHLE(マーレー)社との提携がようやく実を結び、マルハスペシャルとして、マーレー製ロードスター用のピストンをリリースいたします。
世界中のレースエンジンでマーレー社のピストンが使われています。
先ずはMAHLE社の歴史から少しお伝えいたしましょう。
MAHLE :
マーレーとはそのまま“性能 "を意図する程にその社名には重さがあります。
世界でNo1のピストンサプライヤーであるマーレーは、1920年マーレー兄弟による創業以来自動車産業の中心企業として活躍してきました。
1977年北米テネシー州モーリスタウンに北米本社を立ち上げ、年間2000万個を超えるピストンを世界中のエンジンマファクチュアに供給しています。
80年を超える開発とレース実績を伴い、マーレーのピストンは鍛造ピストン技術のリーダーシップを取り、今日のF1、ルマン、IRL、NHRA、NASCARなどの世界中のメジャーレースで活躍しております。
マーレーの軌跡
- 1921年 ヨーロッパで最初の軽量合金ピストンの生産を開始する。
- 1967年 ニカジル(登録商標NIKASIL)を使ってエンジンコンポーネンツの表面処理を行い、飛躍的な耐磨耗性を向上させる。
- 1983年 フリープログラムを可能とするCNCプロファイルマシニングを導入し、製品クオリティや製品効果を向上させる。
- 1992年 ピストン抵抗を抑える為にグラファイト レジンを混合させたグラファル(登録商標Grafal)をスカート部にコーティングをし、スカッフリングと燃料消費を向上させる。
- 1995年 モータースポーツ部門で合金MSP25Sを使い、耐温度、耐磨耗を向上させる。
- 1996年 ピストンリング溝に陽極処理を施し耐久性を向上させる。
MAHLE PowerPak
マーレーのパワーパックシリーズは、レース業界で実証されたパーツで構成されています。
ピンボス廻りは手作業によるバリ取りが施され組み付け前の作業は不要としています。
ピストンはすべて鍛造品で専用コーティングが施されています。
ピストンピンやラウンド型サークリップも性能を重視され、リングも抵抗を抑えたものになっています。
構成部品は全てマーレー社製です。
パフォーマンスコーティングと採用されるフォスフェートコーティングは、乾燥潤滑作用を目的とし、リングやピストンピンの初期馴染みを向上させます。
さらにピストンスカート部にはグラファルコーティングが施され、摺動抵抗を大きく低減させる役目があります。
その卓越した設計技術にはOEM生産からF1までを網羅する幅広いニーズに応えるキャパシティに加え、可能な限りのベストクオリティとベストバリューで裏づけされています。
ピストンは全てMAHLE MOTROSPORTSで最終設計、実証されるものです。
材質は主に極めて熱膨張の低い材質4032材(シリコン系を多く含む)が使われ、ピストンクリアランスを従来の鍛造ピストンより小さく取ることができ、静かで確実なエンジンを組み積み上げるには最適な材質です。
マーレーは今日でも絶えず他のピストンサプライヤーの1歩先をリードするメーカーです。
スリッパースカートに最初に着手したのはマーレーであり、BOX-IN-BOXデザインを最初に北米マーケットで紹介したのも同社です。
BOX-IN-BOXは欧州では長い間F1や他メジャーレースで使われてきたデザインで、ピンボス間のレインフォーシングが特徴です。
マルハモータースは、MAHLE社の日本総代理店として日本車用各種マーレーピストンを供給してまいります。