テクアド エレクトロタップ

今週もまじめにテクアドに専念することにしませう。

学生時代に住んでいた東京の大昔のアパート。
共同トイレの掲示板に(なぜかトイレの脇にあった)、トイレットペーパーを大切に使いませう。と書いてあった。
部屋の鍵も“KEY COFFEE”のトレードマークの様な鍵である。

大お婆ちゃんが大家さん。
あんたは生きる化石かと思わせる程の昔流のやり方が好きな大家さんで、とても厳しい人であった。
(反抗的な私は悪い住人の一人であった。他にも気の合う悪い輩がいた。)
とは言え、言われる理屈はもっともなもので、何となく居心地の悪くない場所であった。

温故知新。
故(ふる)きを温(たず)ねて新らしきを知る。


昔の人は偉いもので、今のチューニングもまさしく、同じ事の繰り返しでもある。
先人のチューナーが試行錯誤考えた方法が今だに使われていることは多い。
メーカー開発の関係であれば別でもあろうが、チューニング業界レベルであれば、やって見なくては分からんじゃろうっとアレコレやるも、
それら全ては昔に誰かが試している物ばかりである。

傑出すべくはECUの電子制御の部類だけではないだろうか。
それらにしても、制御の基本はボッシュにある。
要は、吸入空気量を何かしらの方法で算出、ECUに制御の基本として入力され、後はエンジン回転数だのスロットル開度だのに合わせて、
天下時期と燃調をプログラムするのである。
な〜んだ、Very簡単!!。

馬鹿やろう、ソレはとんでもない誤解でもある。
基本原理はそうであっても、そう簡単には行かないのが面白さでもある。

とは言え、一昔前ではとても手が出なかった高価なECUが非常に手軽に入手できる昨今は昔のチューナーからすれば夢の様な話でもある。

NBに搭載6MTに大いに感謝するべきである。
ゲトラの6MTでも搭載されたら車両価格は400万円台になっていても不思議ではない。
ホリジンジャーのMTも大変興味はあるが、やはり高価なものであることに変わりは無く、ロードスターの方々には全く無縁のものである。

純正品で6MTが搭載されているのであるから、こんなに幸せのことは無い。
ましてやNA系のロードスター全てにコンバージョンが可能なのであるから、これもまた朗報である。

4サイクルの内燃機関が全く基本は変わらず今日に至っているのである。
つまり4サイクル自体は既に完成の域でもある。
従い、エミッションに関係する場合はリーンバーンが目一杯なところで、そこから先はハイブリッドになろう。

現代の我々が大きく恩恵に与れる点は、6MTであり、ECU制御であり、それら全てを見ると材質や精度、製品コストなどの充実さと言える。

さて、それではこれらの材料をどう料理しようかと考える。これがチューニングである。
鍛造ピストン、鍛造クランク、メタルG/K、4連スロットルインジェクション。
涎物ばかりであるが、料理の最中にとても肝心なのが配線処理である。

前述の様に、制御はボッシュの特許である。
ボッシュは偉いが、海外の電装メーカーはチョロイ。
だから外車はトラぶる。
ルーカスなどは代表例で、つまらぬ接点トラブルなどは当たり前の様になっていた。
最近は飛躍的に品質向上されていることであろうが、有名海外メーカーはこぞって日本製の電装品を使い始めた。
三菱やデンソー、パナソニック、etc。
中には国産車の物がそのまま流用されていて、そちらから買った方がぜんぜん安い等の不均等な状況も出る始末。

電装系のトラブルで最も多いのが接点不良。

だからこそ、大事に配線処理をする。
一般的に使われる便利なエレクトロタップ。


マルハでは通称、カニカニクランプと勝手な名前で使われている。
とても便利な配線分岐用部品であるが、これがとても不安定。

出来れば、なるべく使わないほうが良い。
ハンダで丁寧に作業するのがベストである。

 

【チョッと宣伝】

新しく設定いたしました、レーシングスレッドコントロールキット。
このキットの中に、カーレントルーブ(CURRENT LUBE)があります。
導電性スプレイ。



通常の接点復活剤とは大きく異なる商品です。
作業の初めから使うのです。 成分の皮膜は導電性に優れ接点焼けを防ぎ、長期間持続します。
メーカーが精密部品組みつけの際に使う特殊ケミカルです。

従来の接点復活剤は大別すると2種類。
1つはブレーキクリーナーの様な汚れ落とし。 速乾性。
2つ目は浸透剤のような成分。一時的によくなる程度。 意外に早く乾く。

本製品の様に金属端子間に皮膜を形成し、長期間に渡り導電性を維持する物は市場には殆ど出ておりません。
コツが在ります。
無闇にスプレイするとオイルが返って抵抗になるケースがあります。
スプレイ後端子をはめ込み、一度抜く。

そして再度はめ込む。


オーディオや後付電装部品に使われる端子例。
これらに上手く皮膜形成させるには一度抜きて、それから装着。
コレがコツ。

この様な繰り返しの作業で端子間に最適な皮膜厚を形成する事ができるのです。

HPへ戻る