テクアド リヤクロスメンバー

お久しぶりでござんす。
実は、私 先週テクアドアップの予定で原稿を書いたのですが、これが社内で大不評。
枕の話題が最も旬な“拉致問題”。

それが、書くこと書くこと、ドンドン世の中への愚痴や不満につながる次第。
いつ本題へ、いつ本題へっと話題の振り方を忘れ 最後まで、枕の話題で終了〜。
ついに車に関するテクアドにならず、スタッフの一人から “これナンスか?”
っと笑われる始末。

“うるへー、今回は人生に関するテクアドじゃー”。と開き直ると、
“じゃ 来週はベットの中でのテクアドでもお願いします グヘっへっへ”。っと

“何じゃー。 俺のフィンガーテクはツールに対してのテクであり、不埒なテクにはならんのジャー。 このド阿保ー!!。”

思い返せば、業界メカはどちらかの指を怪我すると必ず、“あー左手で良かった、右手のジョセフィーヌを傷めると後が大変なんだよな。”っとわけ分からぬ事を言い出します。
右手、左手に女性の名前をつけるのは業界メカのお約束。
小さな怪我は殆ど毎日。
痛さも忘れ、いつの間にか血も止まり、結局両手で作業をしています。

シーズンも終わり、松井がどっかに行きそうですが、野球のゴールデングラブ賞より、
(世の中の)ゴールデングラブ賞は本当にグローブの様な手になっている整備業界メカの様な職人にこそ相応しいタイトルの様な気がします。

全国のプロショップや整備工場の皆様、今年も残り2ヶ月足らず。
怪我をせずに、頑張ってください。 マルハもガンガン行きまっせ。

さて、今回のテーマはリヤクロスメンバー。

     

車体(シャシー)の前後にクロスメンバー2個取り付けられます。
前側にはエンジンメンバー。 リヤにはデフ用のメンバー。 合計2個。

    

車体にこのメンバーがボルトで固定され、 更にメンバーから突き出た二本のボルトにデフケースが貫通で固定されるのが基本構造。

先日の作業で意外なトラブルを発見。
デフのコンジョンバーで入庫の車。
先ずはデフを降ろす作業からっと思いきや、ナットが固い。
強烈固い。
一方のナットも同様に固い。 
2ヶ共である。


仕方が無く、そのまま外すと、なんともお粗末、ねじ山がナメている。

原因は間違ったナットを取り付けたからである。
地元の業者さんから中古で購入。 オーナーご自身は修理歴の記憶がない。
最初のオーナー時の修理なのであろう。 メンバーを交換したものであるが、最後にデフを取り付ける際にナットを間違えたのである。

確かに、ナットやボルトにはある程度のお約束がある。
ナットの外形から切られているネジのピッチは大概決まっているのである。
自動車に使われるネジは体外がピッチは1.0mm、1.25mm、1.5mmから成る。

それぞれはナットのやボルトの外形から判断できるのではあるが、絶対ではない。
適材適所なのである。

今回のナットがまさしくソレである。
緩み難いように細目で切られている。
このようなピッチのネジはロードスターの場合はせいぜいフライホイールの固定ボルト位のものである。
なんとも雑な作業をするから、とんでもない事になったのである。

メンバーは交換。

速攻で倉庫を確認。 何とかNA6CE後期型のメンバー(中古)が在庫してあった。
こんなものまで在庫の用意がある方が不思議なくらいではあるが、そこはマルハ。
粘り強く、作業を進める。
クロスメンバーの新品定価は40,000円位と高い物なのだ。

たった2個のナットをナメたために折角のメンバーが交換なのである。
知らぬが仏。 このような状態で販売され、このような状態で今まで走行していたわけで、
このまま乗り続けていたら、やはり危険極まりないことは言うまでもない。

デフのアッセンブリがたったこの二本のボルトにぶら下がっている事をシッカリ理解してください。
エンジン、ミッション、PPF(はしご)、デフ、 これら全ての塊がエンジンマウント(2ヶ)とデフマウント(このボルト部)だけで支持されているのである。

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