NBエアコン VS NAエアコン 高性能はどっち?
NBエアコンはNAエアコンと全く異なる性能です
NA6・NA8に装着されている殆どのエアコンは経年劣化が否めない状況。 ユーザーにとっての課題は、どのように今後修理、メンテナンスを施すのか?が焦点となります。
コンプレッサー
最大のトラブルポイントが、コンプレッサー。
NA用オリジナルは既に廃盤なので、リビルト、他代替品、MARUHAキット内NB純正コンプレッサーになります。
何度もこの点は過去に説明する機会がありましたが、改めてご案内いたしましょう。
[構 造]
NB純正コンプレッサーは、スクロール式。
可動スクロールと固定スクロールで形成される圧縮室内を可動スクロールが公転することで冷媒の吸入、圧縮、吐出を行います。
非常に高効率で、エンジン負荷の低減による燃費向上と振動、騒音の低減を図っており、さらに軽量化もされています。
リビルトよりも、やはり純正新品コンプレッサーは安心してお使い頂けます。
2.他の箇所も非常に大事
コンプレッサーのみを対象にしても、あまり意味がありません。
コンプレッサーの焼き付きは、コンプレッサーだけを交換すれば解決できるほど、ACシステムは単純ではありません。
冷媒ガスが内部を循環しているわけで、各部が効率良く性能発揮をしていなければ、コンプレッサーに費用を費やしても意味がないのです。
MARUHAの全交換キットは、全てがNEWパーツ。これ以上の安定したキット製品は他にはありません。
(注)一部リレー、スイッチなどはNA用を再使用します。
3.軽量化 / コンプレッサー編
NAのコンプレッサーは、確かにずっしりと重い。
これを軽量化かつコンパクト化はスポーツカーの王道、NB純正コンプレッサーは非常に軽く、かつコンパクト-高性能。
NA6用 :コンプレッサー / 約6.3kg ブラケット:2.1kg
NA8用 :コンプレッサー / 約6.0kg ブラケット:2.1kg
NB用 :コンプレッサー / 約5.2kg オリジナルブラケット:0.8kg
NB用コンプレッサーは十分な軽量化が達成されています。
4.軽量化 / 周辺パーツ編
軽量化に焦点を当てるのなら、コンプレッサーだけでは不十分です。
他にもコンデンサ+レシーバータンク、室内ユニット、など重量を比較する上で対象になりえるアイテムはまだあります。
NA用:コンデンサ+レシーバータンク / 3.45kg
NB用:コンデンサ+レシーバータンク / 1.85kg
NA用:室内ユニット / 2.8kg
NB用:室内ユニット / 1.8kg
両方のアイテムをご合計するとNB用はNA用に比べ実に2.0kgの軽量化となります。
コンプレッサー+ブラケットまで含めると、総合重量差は最大5.0kg。(パイプ類含まず)
かなりの軽量化が達成されます。
5.基本性能
そもそも、軽量化を強調しても、本来の目的は冷却性能にあります。 この点が最も評価されるべきポイントになります。
<コンデンサ>
NB用のコンデンサには、サブ・クール・システムと称する高性能コンデンサが使われています。これこそ圧倒的な進化を得ている証であり、冷媒冷却の基本的性能の裏付けとなります。
<冷却システム>
[概要]
・冷房サイクルにサブ・クール・システムを採用し、冷房性能向上と軽量化を図っています。
[構成図]
[サブ・クール・システム]
●サブ・クールシステムは、メイン・コンデンサ部で冷却した冷媒をレシーバ・ドライヤ部通過後に再度サブ・コンデンサ部で冷却することにより、
冷媒の液化を促進させ、冷房性能を向上させるシステムです。冷媒を一度だけ冷却する従来のシステム(NA)では、冷却後の液冷媒のガス含有率
は高くなり、逆にエバポレータ内における気化率は低く、多量の冷媒を使用することで必要な冷房能力を得ていました。
冷媒を二度冷却するサブ・クール・システムは、液冷媒のガス含有率を従来の割合よりも半減させ、エバポレータ内における気化率を高めています。
それにより、従来の約半分の冷媒量と小型のA/Cコンプレッサで同等の冷房能力を確保しています。
●サブ・クール・システムを導入することによって構成部品数の増加を抑えてるため、コンデンサはレシーバ・ドライヤ、メイン・コンデンサ、サブ・コンデンサの一体型を採用しています。
●構成部品数の削減及び、効率的な冷房システムの採用によって、総冷媒量の低減を図っています。
[システム図]
<室内ユニット>
樹脂ケース内に収まるエバポレーターとエクスパンションバルブ。
エバポレーターとは熱交換器。
液状の冷媒ガスをエクスパンションバルブ(非常に細い通路)から一気に噴射して気化。
この気化熱を利用して冷却します。
この時に、エバポレーターが熱交換器として働きます。
NA用のものは、かなり旧型で分厚く、重い製品です。各メーカーは軽量化、コンパパクト化、高性能化を目指して、絶えず製品を進化させています。
画像の通り、NA用とNB用では明らかな差があります。分厚く、重いNA用に比べ
NB用のエバポレーターは遥かに薄く、軽量化とコンパクト化が達成されています。
また、画像の様にNA用の室内ユニットにはかなりのゴミ・埃・汚れが堆積している状態で、内部・外部共に性能劣化は当然予想されます。
ラジエター前のコンデンサも同様。
NA用の中古品の再使用では不十分なメンテナンスでもあり、また例えばNA用の純正新品に交換をしても、所詮NB用のキットと比較すれば、性能的には劣ることは明白です。
6.クーリングファン
ラジエター前に位置するコンデンサを冷却するのは、走行風とモーターによるクーリングファン。
実は、この電動ファンにも、皆さまに認知して頂きたい点が幾つかあります。
ACスイッチを押すと、ブーンと唸り音が聞こえます。
これはラジエター裏側のファン(エンジン冷却用、AC冷却用の2つ共)2個が回る音です。
ところが、この電動ファンも性能劣化は当然あり得ます。長く回り続けているモーターが劣化し、本来の性能以下で回転している場合、十分な冷却効果を得られない事になります。
また、性能劣化したモーターは余分な熱を放ち、かつ要求電圧が高くなることで、リレーやコネクターのダメージに繋がります。
2023年3月現在、このクーリングファンはメーカー定価23,500円(税別)。
MARUHAの完全キットにはこのクーリングファンもキット内に含まれています。
7.NAパーツで組んでも、NBの性能には敵わない。
コンプレッサーのみを他車種流用で対応しても、他周辺パーツをNA用で纏めてしまうと、所詮はNAの性能となってしまいます。 NA6用をNA8用パーツで組んで冷媒・R12問題から逃れても、結局NA8のエアコンの性能です。 性能差、重量差、冷媒種類、価格、パイプレイアウトのシンプル化、総合的にはNB用ACキットの優位性は覆る余地が在りません。 MARUHAが何故NA用の部品を使わないのか、これは現在NB用完全キットが提供できる内は、このキットを使うことが最善の方法と考えるからです。 それは結果的にユーザーの利益につながり、安心してこれからもお使い頂けることになるからです。 アイディアや感覚で判断されるのは間違いです。メカニズムとはそう言うものです。 勿論オリジナル性に拘るのは頷けます。それもまたビンテージとしての味わいでもあります。
8.もし、このNB用キットが廃盤になったら
さて、これは今後MARUHAにとっても大変頭が痛いポイントになります。
このキットは現在最も安定している製品で、充実した構成内容です。
このキットが廃盤になった際には、弊社でも他車のコンプレッサー流用を模索するでしょうし、他周辺パーツに関しても、様々な検討をしなくてはなりません。
なるべくコストを抑えながら、キット化を目指すことに当然挑戦すると思いますが、果たして皆さまに納得頂けるものが提供できるかは、正直この段階では分かりません。
だからこそ、今NB用流用の完全キットが提供できる内にお早めにご検討をお勧めいたします。
価格・詳細
2024年7月完売いたしました!
NA6〜#150210
Air conditioner full kit
mar22031600 For NA6前期
¥266,200(¥242,000)
- NA用エアコンキット(本体)2022年〜
230,000x1 - ホール プラグ エアコン用盲キャップ
240x1 - ダストシール ラバー エアコン用盲キャップ
130x1
NA6#150211〜・NA8全車
Air conditioner full kit
mar22031605 For NA6 NA8
¥266,200(¥242,000)
- NA用エアコンキット(本体)2022年〜
230,000x1 - ダストシール ラバー エアコン用盲キャップ
130x1
NB6 NB8
Air conditioner full kit
mar22031610 For NB6 NB8
¥255,200(¥232,000)
工賃・詳細
code:wor13112000
¥55,000(¥50,000)
code:wor20091800
¥66,000(¥60,000)
エアコン概要説明
当エアコンキットの特性やメリット等の概要については、下記のページをご覧ください。