BP 2.1L エンジン/筑波サーキットバトル
2006年10月、筑波アタックを考えるガレージハンドレッドワンさんからエンジンパーツのオファーを頂き、それなら試作2.1Lエンジンをレンタルするのでテストを含めて使ってみて頂けないだろうか、と提案したことがコラボレーションの始まりでした。
他ショップへのエンジン供給などはあまり機会のない話なのですが、当社も筑波アタックには興味があること、またガレージハンドレッドワンはロードスターで筑波をアッタクするには十分な戦歴を持つ国内有数のスペシャリストであることを考えれば、彼らのデモカーに発売前の試作2.1Lエンジンを搭載することはエンジン性能を検証するには非常に良い機会と考えたのでした。
2.1L構想はすでにその数年前からおきていたプロジェクトでしたが、当時は試作したクランクやロッドが辛うじて残っていたので、急遽エンジンを組み上げ、エンジンベンチで性能をチェックしながらプログラムを同時に作成し、何とか期限に間に合わせたのでした。
搭載されるボディは入念かつ繊細な仕事ぶりが容易に見られる仕上げで、シーケンシャルミッションやサスペンションにしろ、筑波を知り尽くすスペシャリストならではの出来栄え。
非常に楽しみなコラボレーションになったわけです。
筑波での数回に渡る試走を含め1分フラットをマーク。(もう少し時間を掛けて煮詰めれば1分切りは確信。)
エンジンのレブリミットは実に7600rpm。回転で稼ぐのではなく、低速域からモリモリと湧き上がるトルク型が2.1Lの特徴。
コーナーが多い筑波やMINIサーキットではトルクで稼ぐエンジンは有効なのです。
ここで紹介するビデオはロードスター最速バトルに参加した際の車載ビデオです。
予選はポールポジションを獲得したものの、本戦スタートでの出遅れで最後尾からの追従となっています。
逆にこのシチュエーションのため、次々と他ロードスターをテイクオーバーする様が確認できます。
エンジンだけではこの様な状況を作り出すことは決して出来ないことは、改めてお伝えしておきます。
シャシー、サス、タイヤ、ドライバー、経験、セッティング、すべての要素が絡み合わなければとてもパフォーマンスを発揮できません。
また、画像後半からの先頭集団とのバトルは流石にポテンシャルの高いロードスターが続き、そう簡単にはパスさせてくれません。
互いのエキゾーストサウンドをうなり合わせながらのサイドバイサイド。
均衡する実力。
ロードスターファンには、肉迫する緊迫感が味わえる貴重な映像資料と言えます。