テクニカルアドバイス
For Roadster

テクアド ネジの感触

ヤワラちゃん とうとう負けてしまいました。
怪我の完治が出来ずに 無理に出場した結果だそうで、本人は正座も出来ないほどの状態だったとのこと。
連覇に拘った 意地の出場だったわけですが、意地に拘った“みずほ”の様に世間は甘くなく、何事も万全に臨まなければ、
ビジネスも勝負の世界も簡単にひっくり返される。

みずほの社長さんの精彩欠く会見を見ていて、何でこんな人が社長を努められるのか?
疑問に感じた方は多いはず。
頭は切れる秀才なのでは有ろうが会社の有事に迫力欠く人物が本当にリーダーシップを取れるのか他人事ながら心配ではある。

有事はユウジ? っと街頭インタビューに答えるOLさんは恐らく昔の彼氏でも連想しているのだろうが、
ヒロシと言えば 戸塚ヨットスクールの戸塚ヒロシを思い出しても、国家の有事は“戦争”位の認識は持って欲しい物である。
私にはカンケーナイと思いきや、後年 とんでもない事態が起きそうで不安である。

先ず隗より始めよ。 真紀子さんおっしゃりましたが、簡単に説明すると、
”言い出しっぺから先にやったらどうでしょう? ”っと促す格言。
古来中国の格言で、家来が王様に提言したことが発端の様です。

・ ・ ・ !! 今の日本国の王様には石原さんしかいないのでしょうか?

今回のテーマは感触。 オイオイ 柔らかい感触を連想するな!!
政治もスポーツも感触が大事。
今日の感触は良かったー。っと興奮冷めやらぬ人達も多かろうが、そんなことはいざ知らず、職人の世界では感触が命。
感触絶えた日から職人でなくなるのです。
政治も国民の感触が分からぬ方々は早々に去るべきである。

先ず、写真を見てください。

  

ロードスター・ロアアームの写真です。
ロアアーム/ショックアブソーバー付け根のボルトがナメタ為に無理に取り出したものです。
オーナー自身で取り外そうと思ったところ、ボルトが空回りで抜けず、マルハに救済を求めてきたもので、
こちらとしてはこの様な方法以外仕方が無かった次第。
何故なら、この部分のボルトの相手ナット(外観は四角)は専用の品。
ロアアーム下側からブラケットに納められている変則固定。
工具が入る訳でもなく、ブラケット内でクルクルとボルトと一緒に回りだす始末。
止む終えずブラケット・ナット部を剥き出しする為にエアソーでアームをカット。

アームは新品に交換。 高くつきました。

ネジが噛み合う感触は文章で表すことが出来ません。
用途に合ったネジやボルトがあって、材質、太さ、ピッチ、それぞれの場合によって手の感触が異なります。
例えば、夏休みで一週間位 作業を止めると、 仕事始めに工具の感覚やネジの感触がいつもと違うことに気づきます。
微妙な感覚は毎日作業をしないと維持が出来ない証。
小さなボルトの締めつけ具合と大きなボルトの締め付け具合は当然違う物で、これを全て締め付けトルクで表すのも危険なのです。
トルクと具合は同じではないのです。
整備解説ではトルク表示がされているのものの、その全てが同じ環境で整備されているものではありません。
例えば、 錆びが少々発生しているもの、ねじ山が少々荒れているもの。
これらのボルト・ナットを規定トルクで締めても適正に締め上げることは出来ません。

小さなボルトを締め上げるに、様子(手の感触が)がおかしい?っと思ったら普通のメカニックは様子を見ます。
もう一度緩めて、ネジをチェック、あるいは交換、 専用ケミカルをスプレイ。
手段は色々有れど、キーポイントはその時点で気づくか否か。
気づかず規定トルクで締め上げれば、当然 ポキリっと折れるに決まっている。
後のリカバーには何倍もの時間が掛かる羽目になる。

エキゾースト系のボルトは特に錆びが酷く、固着が酷い。
少し緩んだら、一度締める。 これを繰り返し最後はトラブル脱出。
そう出来ない方々は必死で緩める、緩める、緩め・ ・ 折れる。
感覚が勝敗を分けるのである。

取り付け時に普通に締めたのに緩める時は何故 ネジが絡むのでしょうか?
それはネジが伸びるのです。
キツーク締めれば折れなくてもネジは延びてしまいます。
伸びたところはピッチが変化。 変化したピッチは言わばネジ違い。
当然 緩める時にネジは折れたり、ナメたりします。

ケミカルその3で近々紹介致しますが、ネジを組む前にサっとスプレイするモリブデンがあります。
非常に効果的で私の場合はこればが無くては整備が出来ないほどの重宝品。
料理で言えば 塩 見たいな大切なものです。

ネジに拘らなくては基本整備はできないのです。
規定トルク数値はあくまでも目安だと言うことをシッカリと覚えて下さい。

そして 感触なのです。

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