テクアド 摩耗(耐久性)
先頃、静岡の浜岡原発で事故が発生しました。
冷却系の水漏れだそうです。
事故発生からの連絡対応が発生から8時間も経過してとのことで、有様に不安を隠せない地元。
(原発は地元どころの範囲ではないのだが・・)
このところは、地元紙でもこの事故について色々と紙面で報じていますが、事故原因の詳細や対応などが克明に記されているものの、一番肝心の放射能漏れが無いのか否かが何かぼやけている。
放射能を帯びた蒸気が出たっと言われているが、曖昧な表現で煮え切らない。
みんなが一番知りたがっている部分をもっとシッカリと報じて頂きたい物である。
神戸の震災で唯一の救いだったのは原発の事故が無かったことだ。
あの悲惨な状況で原発事故が併発し放射能で汚染されたら、誰も救援出来なかった。
今回の事故は浜岡原発1号機。
稼働から25年以上を経過している、言わば古いモノなのだ。
新聞によれば当初の原発の寿命は20年〜30年とされていたのだが,昨今は新しい原発の立地が難しい状況で、
あるものは長く持たせる"高経年化政策"を打ち立てており、経済産業省のケーススタディーでは60年以上は使えるとのことである。
浜岡の原発は中部電力の管轄である。
想定されている東海地震(静岡には丁度断層があるのですよ。悲しい!!)にも充分耐えられると彼らは言うのですが、
普通に使っていて壊れるのに強い地震にも耐えられると言いのける彼らの根拠が理解できないのは私だけだろうか?
しかも古いモノですよ。
モノには耐久性があります。
当初20〜30年と言うものが急にここに来てやっぱり60年持ちます。なんて言われても、ホンマかいなー??っと思わず関西弁になりそうなほどの仰天である。
自動車部品は費用さえ気にしなければ部品管理を充実させる事で使用年数を飛躍的に上げることは出来ると思う。
エンジンだって、ミッションだって,最後は交換すれば良い。
けれども、原発の場合は交換できないモノが色々とあるのではないだろうか?
それこそ原子炉やそれらの隔壁や冷却機能を交換なんて出来るのだろうか?
それらの耐久を考えて、あるいは壊れては困ると言うレベルから言及すればやはり政策に無理があると考える。
次世代に大きな問題を残すことで私たちは生活しているのです。
エラく暗い話しで始まりましたが、今回のテーマは摩耗(耐久性)。
耐久性が良い事にこしたことはありませんが、壊れるのが部品の宿命。
写真のパーツはクラウンのスピードメータードリブン。
中央が少し凹んでいるのが分かります。
突然スピードメーターが動かなくなった。
当然、ECUに車速パルスが入力されないから、ATの変速にバックアップが入り、
通常の変速がしなくなる。
オーナーは大慌て。 大事なクラウンが壊れたー!!。
"いつかはクラウン"の名キャッチも今やそれほどのステイタスではなくなったものの、
我が国屈指の名車であることは今も変わらない。
原因はギヤ中央部の摩耗でギヤが空回りし始めたのだ。
ダイアグで確認すればすぐさま"車速系トラブル"と弾き出す。
そんなことは分かってるっちゅーねん!!とブツブツ呟きながら、すぐさまギヤにアタリをつけて、リフトアップ。
バラせば、ほーっらヤッパリ。
部品はどれも壊れる物なのです。
使っているのだから、仕方が無い。
問題は長く持つか、簡単に壊れるのかになる。
過剰高品質ではアフターマーケットの販売が落ち込むので、メーカーが困る。
ソコソコ使えて、ある程度で壊れる。丁度おいしいライフをメーカーは望む。
新車が売れる。 数年後に交換部品で利益が又でる。
そういったサイクルで業界は動いています。
メーカー保証は摩耗部品は対象外になっています。
壊れる部品、摩耗する部品、持たせる部品。
上手に操作されています。
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