テクアド 業界の景気
先週のクダライ内容のテクアドに何故か反響がありまして,書いた当の本人は少々戸惑っております。
真面目に書くことが最も良いとは思いませんが、砕けすぎた内容が読者の皆様には
"いつものマルハとは違って面白かった。"
とメールでコメントされますと、
"マルハはいつもあんな感じですよ。"
っと答えたくなります。ウチはいつもあんなもんです。
さて、世の中ちっとも景気が良くならず、日本中で倒産、減収、リストラ、失業、・・。
給料カット、ボーナスカット、っとボヤイテル傍らで、TVでは明るいイメージの金融CM。
みんな簡単に金を借りないで下さいよ。
どんなにイメージが良くてもサラ金はサラ金。どうしても必要な以外は手を出さない事です。
本来借金は大変に重大なことなのです。
昔なら、借りる人は貸す人と事情や目的や返済方法をシッカリ話しをしなくてはなりません。
銀行が良い例で、其処では貸してくれないから仕方なく高い金利のサラ金に手を出すのが昔のパターン.
それが今や、どこぞの誰衛ェかもシッカリ確認せずに借りられます。
簡単に借りれば借りるほど"借金"の重いイメージは消えうせます。
長者番付けに金融会社社長の名前がゾロゾロです。
あまり彼らを儲けさせてはいけません。
ご利用は計画的に!!
少し日数が経ってしまいましたが、今年5月に行われました東京国際工具ショウに行きました。
例年はあまり静岡では見られない特殊工具が多数出品されるので,仕事上の情報収集の場としては打って付けの機会なのです。
特殊電子製品あり、大掛かりな輸入テスターがあり、高価な工具がギッシリ揃えられ、工作機械もデーンっと構えます。
ところが、今年のショウはまさしく業界の状況を反映する物で驚きとため息の連続。
先ず会場規模が大きく縮小。 出展会社が大幅に減ってしまいました。
肝心な内容なのですが、
1. 簡単塗装ペイント
2. 簡単板金チェーン店の展開キャンペーン
3. クイック車検のPR
この3本柱が会場を占めます。
これらのモノは代行車検やユーザー車検で仕事を奪われた一般工場が何か他に方法は無いのかと模索している所に
"簡単に儲けられますよー。"
っと囁くPRなのです。
あるクイック板金のブースは業者の人集り。
それらしい実演にみんな興味津々。
確かに、超速乾性のパテと塗料のお陰でクイック板金塗装は可能になったかも知れない。
でも、跡がアリアリと分かるに決まっています。
凹んだ部分だけを全く分からないように塗装する事は不可能です。
数年前に流行ったデントは今や影も見えません。
でも雰囲気は今のクイック板金塗装も同じです。
私は以前地元の工具ショウで激怒した事があります。
ある大手の工具販売会社の静岡支店長 曰く
"そもそも板金,塗装なんて時間が掛かる割には大した技術はいらないのです。 この機械があれば誰でも簡単に仕事が出来ます。"
私は
"ふざけるな!。"
っと激怒。
何処の板金屋を見てきたのか知らないが、ボディワークはやはり技術である事を私は疑わないでいます。
どんなに機械が進歩してきても、普段からボディを触っていなければ正確なフレーム修正やボディワークは絶対出来ないと考えています。
確かに職人面ばかりして、
"技は盗め。"
などと言っている所は職人が育つのに時間が掛かるかも知れません。
覚える方と教える方に熱意があれば、確実な技術指導のもとに見る見る内に向上します。
ところが、
"機械さえ導入すれば即誰でも・・"
っと言う ある意味職人を馬鹿にした発言が許せなかったのです。
そして今年の東京の工具ショウ。
今年は技術どころか副業斡旋業務ばかりの呆れる内容。
私が見たかったOBD(これからの必需品)システム、簡易オシロスコープ、特殊工作機械 などは殆ど皆無。
SNAP-ONやMAC、KTCなどの高価な工具は私も結構持っています。
けれどこんな物はメカが自分に最もなじむ物を使えば良い訳で、東京のショウでわざわざ見るものでも有りません。
マルハは常に新しい工具やテスターに気を配ります。
必要であれば、採算を度外視しても購入します。
自分たちが納得できる仕事が少しで出来るように努力したいのです。
電子制御が進歩している一方で各メーカーが独自の方式で自己診断をやっていてはユーザーもメカも対応に苦慮します。
だから、世界的規模で統一された制御診断が可能になれば国産であろうが輸入車であろうが一つのテスターでチェックが可能になります。
これがOBDです。
エンジンだけでなく、ATだってドンドン進歩しています。
私はこれからのATは多段変速ではなくてCVT(無段変速)が主流になると思っています。
多くのユーザーは滑らかな変速が良いAT制御と考えています。
つまり少し荒いかも知れませんが、4段でも5段でも気にしない、どちらでも構わないと考えるユーザーは非常に多いと思っています。
ならばCVTでトルクの伝達ロスを大幅に少なくし、且つ滑らかな加速をもっと導入するべきです。
特許のスチールベルト方式にとらわれずに、新しいもっとシンプルな方法が無い物か、邪魔なトルクコンバーターをなくして油圧制御のクラッチが出来ない物か、発熱を大幅に低減してもっとコンパクトで耐久性のあるCVTが必ず近い将来主流になるのではないかと考えています。
"CVTはあの感触が気持ち悪い。"っとユーザーが言ってもそんな物は感覚的なものに過ぎません。
みんなが使えば自分も受け入れる習性が日本人は強い。流行ものに弱いのです。
これだけ不況と言っているのに東京では海外ブランドの新しいお店が次々オープン。
全体の30〜40%は日本で消費されるそうです。
10万円もする財布やバックが簡単に売れる訳です。
日本のユーザーがもっと技術製品やシステムに興味を持ってくれて、尚且つ購買と言う形で評価してくれればもっと世の中変わると思うのです。
パソコンやデジカメばかりの話しではなく、環境やリサイクルなどの観点からも製品を考えるともっと面白いことが分かってきます。
いわゆる使い捨て社会ではメンテをする人間は育ちません。
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