テクアド ステアリングラック
今年初め頃の出来事でしたが、日本列島が移動しますとの発表がありました。
移動とは何のことだろ?とその記事に瞬間的に目を奪われてさらに読むとこんな背景があることが分かりました。
今までは明治時代に構築された "日本測地系" を基準に現在の緯度、経度が決定されていたそうで、先進国で現在使用されている "世界測地系" との経緯、緯度とは数百メートルも差が生じてしまうそうです。
従い、今ごろになって経緯 緯度を世界基準に合わせたモノにするそうで、そうなると現在位置より南400メートル、東500メートルの移動となるのです。
GSPを含めたナビゲーションシステムがこれほど発展、普及している今日でこんなことが起こるとはなんとも驚きの一言であります。
さらに驚きなのは、こんなことのために国土交通省が通常国会に測量法と水路業務法の改正案を提出しなくてはならない事です。
そんなに大事な事なのに、何で今ごろなのでしょうか?
種子島の血税ロケットが簡単に落ちるのも日本列島が移動した為でしょうか?
ザビエルがたどり着いたのも、種子島南東4〜5百メートル沖合いになり、鉄砲ではなく "そこで釣りをしました"が正解と教科書検定では実施しなくてはなりません。
詳しい環境の変化や影響は専門家に聴かなくてはわかりませんが、私のような一般人がチョッと考えただけでも、なんともお粗末な話で、日本は本当に技術国なのか、大量生産を得意とする生産国に過ぎないのか分からなくなります。
そんな訳で今回のテーマはステアリングラック、????
そうです。出だしと全く関係ありません。 たまには無理もある。硬い事言うな!!。
さて、気を取り直して写真をどうぞ。
なんとも錆び付いてしまっているステアリングラックです。
写真のものはスズキカルタスのものです。
最初のオーナーの説明はステアリングに"ガタ"があるので、見て欲しいと言うものでした。
パワーアシスト無しの極めてベーシックな構造になっているものです。
外観からの状況はラックブーツが破れている程度で何か悪いと判断できるものがありません。
日頃から色々な車を整備していると、ドライブシャフトブーツとステアリングラックブーツの破れは頻繁に発見します。
ブーツの役目は汚れを防ぐことにあります。
また、反対にブーツで保護されている内部は必ずグリースなどが詰められていて、これら潤滑剤が飛散しないようにカバーするのもブーツの役目です。
定期的にメンテナンスをしていないと、今回のような破れに気がつかず、そのまま放置される形となり、水が浸入し始めます。
そうなると、今回のようについに内部に錆びが発生して、ギヤが上手く作動しなくなります。
余談ですが、ブーツの損傷については、車種ごとに特徴があり頻繁に破れる車種と結構ライフの長い車種があります。
また、破れると交換にかなり手間の掛かる車種と簡単に出来る車種があります。
あまり明確に公表すると問題もありますので伏せておきますが、トヨタ車はライフが長く良く出来ています。
ブーツの素材も普通のゴムと違いナイロン系と言う情報もあります。
ドライブシャフトのジョイント部については機会を改めて紹介したいと思いますが、潤滑に使われているグリースにもノウハウがあり、奥が深いのです。
ロードスターの場合、殆どがパワーアシスト付きの設定が多く、ポンプ駆動を殺す事でノンアシストとして使っていられる方もおられるようです。
オイルを抜いて油圧をなくしてしまえば、問題はありませんなどと簡単に書いているHPもあるそうですが、本当は違います。
パワーアシストの油圧原理は根本にステアリングシャフトのねじれによるもので、ねじれた部分から油圧が瞬時に掛かるようになる仕組みです。
詳細は別の機会に図解で分かり易く説明しますが、いわゆるシャフトのねじれがある限り
本当にダイレクトなフィールが得られるか否かが問題になります
シャフトのねじれの分、余分に舵角を必要とするのでは、意味がありません。
ドライバーはステアリングインフォメーションから瞬時に色々なことを感じます。
フロントタイヤのグリップの具合はもとより、リヤタイヤへの荷重移動の変化、シャシーの剛性感、空気圧の変化、サスペンションのセッティング具合、etc。
本当に不思議なのですが、これだけの多くの情報がギヤやシャフトを通じて伝わります。
そう考えると、ラックは非常に大切なアイテムと言うことが出来ます。
つまり、慎重に接する必要があり、結果オーライのパワステ殺しが本当に良いのかどうかはマルハとしては述べる事が出来ません。
近いうちにこの辺りはもう一度取り上げます。
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