SST(専用特殊工具):クランク ロックプレート
SSTとはSpecial Service Tool の略称で、専用特殊工具を指します。
様々な特殊工具がマツダからもロードスター用に設定されています。
しかし、クランクシャフトのセンターボルトを緩める際のロックツールは今までありませんでした。
整備工場やプロショップではインパクトレンチなどがありますので、インパクトのスペースさえあれば、さほど苦も無くセンターボルトを緩めることが出来ますが、一般プライベーターの方は簡単ではありません。
クランクシャフトを固定する方法が無いからです。
エンジン単体であれば、フライホイールのリングギヤを使って固定する方法はありますが、これも大事なギヤを壊しそうで、少し不安。
エンジンが車体に搭載されている場合などは、固定の方法はありません。
プロショップの方でも、狭いスペースでロックボルトを外す際にお役に立てると思います。
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センターロックボルトを緩める理由
エンジン分解時には当然全てのボルト&ナットは緩めなくてはなりませんが、一般的なメンテナンスではタイミングベルトやウォーターポンプの交換時に取り外さなくてはなりません。
センターロックボルトを外し、プーリーボスを取らないとタイミングベルトが外れないからです。
- 取り扱い方法
今回紹介するマルハ専用ツールは、簡単にクランクシャフトを固定することができます。
- まず、クランクプーリーを取り外します。(M6のボルト4個を外すだけ)
- クランクプーリーが外れたら、プーリーボスにロックプレートを付属のボルトを使って固定します。
付属のボルトは焼き入れボルトになっていますので、必ずこちらを使ってください。
平ワッシャーも併用すること。
- メガネレンチなどを使ってクランクを固定し、センターボルトを緩めます。
画像では、メガネレンチはサーモハウジングを使って固定させていますが、A/C用のステイや他ツールで固定することも可能です。
状況や手持ちの工具を上手く使って固定をしてください。
- センターボルトは錆固着などで非常に硬い場合があります。
他部位の破損や怪我などに十分注意しながら慎重に作業をしてください。
- メリット
簡単にクランクがロックできる。
ラジエターを外さなくても狭いスペースで作業が可能。
センターボルトを緩めることも、締め付けることも出来ます。
- 注意
NA6CE-#127441以降のNA系とNB全車に適合します。(NCは対象外)
- NA6CE-#127441までの前期型には適合しません。
- プレートに溶接されたナットは20.8mmですので、固定用の工具は21mmと13/16インチの両方が使えます。
21mmレンチを使う場合は僅かにガタがあります。
是非、ご利用ください。
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