メタルベアリング
For Roadster

 


レースで使用した子メタル

左:成功例-まったく流れていない
右:流れてしまったもの

原因は単純なクリアランスの問題ではない。
実際のところどちらも同じクリアランスで組み付けたもなのです。
ピストンやコンロッドも同じ物を使用しています。
振動やエンジン回転その他、いろいろな理由でパーツの損傷が発生します。
一般的なチューニングでは起こりえない事も限界時で作動させるレースエンジンではこういったトラブルが頻繁です。
現在はいろいろな対策を施して左写真のようにメタルのトラブルは、回避できています。

適用 : NA6CE(B6)/NA8C(BP)
ブラックメタル :クランク用 28,000yen 
:コンロッド用24,000yen
純正加工強化品 :クランク用 15,000yen 
:コンロッド用11,000yen

クランクジャーナルやピンのフリクション低減させオイルを保持させるためには精度の高いクリアランス設定とメタル表面の処理がポイントになる。ブラックメタルは当社でも採用しているが少々コスト高が難点。
純正品にミクロ単位特殊表面処理を施し適度な硬度と凹凸を与えることで飛躍的に性能が上がる。
当社レース車両(NA1600)でも常用している。

写真左がブラックメタル、右が特殊加工をした純正メタルです。

鋭いユーザーの方はお気付きと思います。純正加工品は輝きがあまりないのです。

表面に特殊加工をしてオイルの溜まりを作ってあります。溜まりといってもミクロン単位ですが、そのため純正品のような輝きがありません。

だいぶ以前のことですが、ある技術研修会でホンダのメタルの顕微鏡写真を見る機会がありました。

ピラッミッド型のオーバーレイ構造で、まさしくブラックメタルそのものです。

点でジャーナルを支えて窪みのオイルで潤滑させる方法です。

当社でももう少し安く出来ないものかと色々なエンジニアに相談して今回の純正加工を設定しました。

先ず当社レース車両のエンジンで試してみました。約10,000RPMまで回すわけですからここでの結果でOKなら市場でも問題ないと考えています。

結果は良好です。

とにかくメタルの流れが止まりました。

メインジャーナルは完璧です。

ロッド側のメタルはピストン荷重があまりの高回転で負荷が増大するため少々ダメージが出る場合がありますが、それらは、エンジンバランスや、ロッドの強度、ピストンやロッドのウエイト、クリアランス、クランクのオーバーラップ、使用回転域、さまざまな要因がありますのでメタルだけの性能で判断できません。ただ、一般チューニングでは充分です。

加工というとなんとなく性能的にどうかと疑問を持つ人がいますが、むしろ理論的に実証された最先端の表面処理と考えてください。

この加工は、大手メーカーのレーシングパーツのあらゆる部分で行われている技術なのです。


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