MARUHA MOTORS

MARUHA エキゾーストマニフォールド / VPヘッダー




オーダー方法と取り扱いのお願い

過去市場に投入されたロードスター用エキマニは、“排気効率やパワーアップ"を主眼におくものの、開発コンセプトや実証データーなど乏しく、デザインやイメージを優先した物まで含めると市場に見受けられるエキマニの中から吟味し自分に合った仕様を選択することは、実は中々困難なことでもありました。
実際には、様々なユーザー要望が存在し、様々なエンジン仕様があります。
そこでマルハでは、“ユーザー側がアジャストさせる"新しい発想のエキマニを提案いたします。
細かな部分にもマルハの経験とノウハウを存分に注ぎ込み、最後に市場投入される最高のエキマニを目指し、販売に漕ぎ着けております。

ベンチュリ特性

ベンチュリ効果 ・ 特徴

流れるフォルム4-2-1型を主軸に42.7mm-50.8mm-60.5mmのSUS304ステンレス材を採用しています。

エキマニチューニングにおいて、パイプ径は大変気になる所。
パイプ径はパイプデザイン同様に出力特性に大きく影響する点でもあります。

マルハVPヘッダーにはベンチュリを採用。
メインパイプ径(60.5mm)に対し、60mm/50mmの異形レジューサーを使ったベンチュリ効果を利用し、エンジン出力特性を変化させることが出来ます。

ベンチュリをエキマニ・メインパイプに挿入することで、排気効率が変化する。
排気は順次押し出すだけではなく、流速の変化により後から排出される排気を引っ張る効果もある。
排気効率はパイプ径・曲げ方・長さ・集合部など様々な要因から変化する。
VPヘッダーでは、パイプ径の変化に着目し、ベンチュリを採用し排気効率の変化を狙った。

異形パイプは、1枚板をロール状に形成した後に、特殊技法を用いて職人が1点ごとベンチュリ形状を成形させる“ヘラ絞り"技法を採用。
試行錯誤の末に完成した一体形成で達成されるベンチュリは強度を有し、且つ軽量化にも成功しています。

ベンチュリ効果 ・ データー偏 & 特許出願

ベンチュリ作用については、その効果や特徴を弊社設備内で確認した上で特許を出願しております。
実用新案ではなく、意匠登録でもありません。
確かな手ごたえを踏まえて特許出願にまで着手した背景には、新たな発想に基づくエキマニチューニングの提唱があります。

<当社エンジンベンチでの実証例>

画像のエンジンベンチデーター

対象エンジンNA8 STD/BP+Fカム

制御Freedom制御

排気系・テスト項目
青・・・純正
白・・・ベンチュリ径 45mm
黄・・・ベンチュリ径 55mm
赤・・・ベンチュリ径 50mm

STDエンジにFカム装着の比較的ライトなチューニングに於いても ベンチュリサイズの違いにより、異なるエンジン性能が確認できた。 さらにパワーアップされたエンジンでは、この差はより顕著になる。
ここでは50mmが最適なサイズとして認められ、他車に於いても 同様な結果が得られたことから、VPヘッダーには60/50mmのベンチュリが附属品として採用されている。
パワー変化をもたらすために、場合によってはベンチュリをはずしてしまうことも可能である。

ベンチュリ効果 ・ 蛇腹管偏

メインパイプ60.5mmの部分にフランジとその先端に熔接固定されたフランジを介して、ベンチュリが蛇腹管(フレキシブル管)内にセットされる構造です。


蛇腹管は、本来はエンジンや排気管などの振動を吸収し、共鳴や排気パーツのクラック防止を大きな目的としています。
蛇腹管の内部は、螺旋状(渦巻き型)にメタルパーツを巻き上げて柔軟性を確保し、一方で引張り強度に弱い面を外側にステンレス網(メッシュ)を被服させて補う構造になっています。


マルハ・VPヘッダーは蛇腹内部にベンチュリ管を設け、排気ガスが直接蛇腹管内部に当たらないように遮熱の役目も担っております。
以下2枚の画像はエンジンベンチ室でのテスト終了後に撮影されたものです。
ベンチュリを抜き出すと、蛇腹管の内部には排気が当たっていないことが分かります。

(注意点)
エキマニ製造において、専用ジグを使い純正エキマニと同等のフランジ位置を前提に組み上げられております。
しかし、蛇腹管はある程度自在に振れることから、触媒以降のマフラーパーツの取り付け位置の形状ずれや吊り方の変化がある場合、触媒フランジの取り付け位置がつられて変わってしまいます。
内部にセットされるベンチュリ管出口は効率化の為にラッパ形状(フレア加工)をしてありますので、蛇腹管内部のクリアランスが狭く、前述の触媒以降の取り付け変化に伴う蛇腹管内部とベンチュリとの干渉が発生する場合があります。

特にアイドル域が不安定なエンジンの場合は振動が大きく、蛇腹管内部より“カタカタ"と小さな打音が発生する場合もありますが、クレームとしては考えておりませんので、ご購入の際は予めご理解いただいた上でオーダー下さい。

フランジ

フランジ

VPヘッダーには全部で4枚のフランジが使われています。

その全てがALL SUS304のステンレス素材であり、またNC加工による削り出し品です。
コスト削減を狙ったスチール材や加工し易いプラズマやレーザー加工ではありません。

メインフランジ ・ シリンダーヘッダー側


NCフライスにより機械加工されたフランジは、実に複雑な形状をしています。
細かな部分まで肉抜きが施され、積極的な軽量化と外周リブ(段加工)により、9mm厚にも拘らず充分な強度を確保しています。
また、楕円に開けられたポート部にはパイプが差し込まれた上で、内部から熔接される手間の掛る工法を採用し、見た目にも美しく、クラックが入り難く、且つ排気効率の向上を狙ったレーシングレベルを達成しています。

フランジセンターにはもう一手間!

縦方向にスリットが設けられ、熔接組み上げされた際に僅かに残る歪に対しても、車両に装着した際に、ムラなくフランジがドンピシャと接地するように密着性も兼ね備えています。

フランジ・ 蛇腹管前

蛇腹管前の2枚のフランジにはベンチュリが挟み込まれるようにセットされます。
勿論、NC加工により美しい仕上げと軽量化を達成しています。
シンプルな構造のため排気は漏れ難く、且つ併用される渦巻き型がスケットも弊社専用品です。
従い、メンテの際に個別にガスケットだけも供給が可能です。


フランジ・ テール


触媒との接合部であるテールフランジも、60.5mmのパイプが差し込まれた上で、内部から熔接される拘りの工法。
安易にパイプ付け根の外周を熔接しまうと、直ぐ脇に位置する触媒固定用ナットの『着座』
熔接痕が妨げになり、確実なボルト締めが出来なくなります。

2分割差込式

差込式


VPヘッダーの大きな特徴は、ベンチュリ採用だけではありません。
4-2-1型のパイプ構成の内、2の集合部を差し込み式の分割タイプとしています。

差し込み式は本格的なレーシングアイテムとしては常識的な構造です。
フランジ式接合と比較すれば大幅な軽量化は勿論、差込部で振動を吸収する効果も大きく、全てを熔接で一体固定しまう場合に比べ、クラックの発生率は大幅に低減できます。
一方で、排気漏れせずに接合部をインローの差込式にするには、かなりハイレベルな加工精度が要求されます。
VPヘッダーでは、差し込まれるメスパイプを2重管とし、差し込むオスパイプを相手2重管の間にインサートさせるトリプルレイヤーを達成しています。
3重構造の都合の良いパイプなど、勿論市販ではありません。
それぞれを専用に加工し、熔接による熱加工変形に充分に対応しながら、職人が入念に組み上げており言葉には簡単に表すことの出来ない、“大きな手間"がそこには掛けられています。

スプリングフック

差込式部には、固定用のスプリングが必要です。
VPヘッダーに採用されるスプリングと相手側フックも全てSUS304から作られた特注品。
セット加重を前提に巻き数・線径など細かに設計されたステンレス製スプリングです。
フックも丸型線径を採用し、互いに絡み合う接点を丸型同士とし、振動劣化による専断を極力避ける工夫が施されております。

パイプと組み立て

パイプ

パイプも勿論SUS304材。
#1管を42.7mm #2管50.8mm、#3管60.5mmを採用。
#1管は軽量化を踏まえ、厚み1.2mmを採用。他部位は1.5mmとなっています。

曲げの技術は奥が深く、ベンダーを使ってもジグや芯金(パイプの中に入れる曲げ専用工具)などの状況から曲げ部が楕円につぶれに、僅かに変形が残るようなこともあります。
多くの方が既に社外のエキマニを装着されていることと思いますが、ご自身のモノをもう一度じっくり現物を確認して見ていただきたい。

例えば、同じ42.7mmの曲げ加工でも、曲げ方によりその曲線美は大きく異なってしまいます。
ジグと曲げRに加え、曲げ職人の技術が同調すると、同じパイプ径でも曲げた後の内面積は完全に別物になってしまいます。
テスト品は僅かに歪みが見られ(画像上)、製品は綺麗な曲線を描く(画像下)。曲げ加工によりパイプ内径も変化してしまう例です。
最終的には、VPヘッダーは専用ジグを新たに設け、肉薄でRのきつい#1管(42.7mm)パイプの変形を極力抑え、最大パイプ直径を維持した美しい曲線を残しながら曲げられています。

また、他#2管、#3管についても、排気抵抗を抑えながらスムースな取り回しと、実際のエンジン装着における作業性を充分に考慮した自然な取り回しも大きな特徴としております。

組み立て

各パーツはマルハが拘った設計と、それを理解頂ける高品質な製品を作り出す工場との連携の上で成り立っています。います。
しかし、最後の難関はその統合。
つまりは最終組み上げ工程。
曲げたパイプを立体カットし、熔接面を摺り合わせ、先端を楕円にプレスし、熔接による全体の熱歪を充分理解しながら、専用のジグ上で入念に組み立てる工程は全て社内。
1点ごとマルハ内部で組み立てられています。

例えば、Y字。
4-2-1と集合される部分は必ずY字になりますが、マルハのエキマニは高排気効率を達成する為に角度を優先させ、手間を惜しまず繰り返される摺り合わせを行いアッセンブリされています。

O2センサ用ボス


こんな小さなセンサ用ボスまでNC加工による特注仕上げです。
ボスは極力小ぶりなデザインとし、狭いエンジンスペースでの融通性と軽量化を図っています。

ブラケット

純正エキマニはエンジン/ミッションの接合部分で1箇所のステイを使って固定されています。
社外エキマニで途中ステイを設けてあるタイプは、形状こそ様々ですが純正同様に同じ箇所を使います。
しかし、取り付けの融通性が悪いものや、あるいは安易なステイはその機能を果たす前に、クラックが入ってしまうことも珍しくありません。


上の画像は一般的に良く見かけるステイをパイプに直溶接した製品。
マルハのVPヘッダーでは、この手法を避けた。

VPヘッダーでは、従来の位置にはステイを採用しておりません。
差込式ジョイントと蛇腹管の両立で、振動を吸収する設計です。
加えて、NA6には採用されNA8以降は省略された純正排気部品に注目し、どこのメーカーも行わなかった触媒前のハンガーブラケットを採用しております。


NA6には、触媒後の排気パイプにステイが熔接され、ドライバーフロア下辺りのブラケットに吊ゴムでアシストされています。
ところがNA8からは廃止され、排気パイプはデフ横辺りまでハンガーポイントがありません。
マルハでは、純正と同じMT横にステイを設けたのでは、純正には存在しない蛇腹管を使った場合は、ハンガーポイントが不十分ではないかと考えました。


画像は純正排気パーツのレイアウトです。
赤丸部(触媒の後ろ)にハンガーがあるのはNA6です。
NA8からはこの部分のハンガーが廃止されており、マルハVPヘッダーでは緑丸部に新たにハンガーを新設。
エキ全体の支持についても工夫がされております。

そこで、触媒前のフランジ部に同時装着できるハンガーを考案いたしました。
ハンガーはスチール製ですが、車体側ステイにはクロームメッキ処理を施し、ブラケット本体には耐熱用のコーティングを採用しています。
ここでの拘りは、ブラケットの位置だけではありません。他社製に見受けられる様なステイをパイプに直接熔接をせずに、部品構成が増えてもブラケットをキチンと作り、パイプにはクラックの入りやすいステイの直接熔接取付を避けた点も大きな拘りです。
この方法であれば、たとえブラケットにクラックが入っても、熔接修理も用意であることや、ブラケットのみを補修部品として購入も可能になります。 アフターメンテを考えてもブラケット式は多大なメリットがあるわけです。

ただし、車体側のステイは、PPF(パワープラントフレーム)とMTを固定するPFB(プラントフレームブラケット)への穴加工が必要になります。
ドリルで簡単に作業が可能ですが、加工済み純正PFBの販売も可能です。


ステイは付属しません。ブラケットのみとなります。

スポーツキャタライザーとのマッチング

排気効率はエキマニ・触媒(キャタライザー)・マフラーの3点から構成され、それぞれの役割は大変大きいものです。
しかし、こと純正品との性能比較をした場合には、費用対効果としては、エキマニやキャタライザーの方が大きな効果を得られ易いのも事実です。
既に、マルハからはNA用には スポーツ触媒が設定されています。メイン径を60mmとしていますので、VPヘッダーのメインパイプ60.5mmとの相性は抜群です。


エキマニと触媒までは、流れる一体形状を達成しております。

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