MARUHA MOTORS

MARUHA BP/2.1Lキット


エンジンチューニングは車好きには憧れであり、その中でもフルチューニングは至極の醍醐味と言えます。

自分の愛車に最高のエンジンを載せたい・・この極めて単純で且つ重い一言のために、マルハが数年の歳月を掛けて開発したBP用2.1Lキットです。

2.1Lの特徴


純正のBPエンジンはボア83mmxストローク85mm・総排気量は1838cc。
このBPエンジンからさらに力強いトルクとパワーを搾り出す為に現在リリースされているマルハスペシャルのMAHLE(マーレ)製ピストンを使うと、85.5mmx85mmで排気量は1951ccになります。
これでも十分速いエンジンは作れる。
しかし、マルハが拘ったのは更なるトルク。
分厚いトルクで低速域からでも余裕の加速を見せつけるエンジン。
トルクフルなエンジンチューニングから生み出されるダイナミックで他車を圧倒する加速力を手中にします。

MAHLE製のピストンを前提にクランクシャフトの設計が行われ、排気量は2.1Lに拘った結果、85.5mmx89mの吸排気工程で達成した2043cc。

無闇にエンジン回転数で引っ張らなくても、どのレンジからでもトルクで加速する性能。
ボアアップとストロークアップから繰り出す総排気量2.1Lはまさに究極のBPエンジンと言えるでしょう。

クランクシャフトの特徴


4340クロモリ鋼


材質は4340クロモリスチールを使い、無垢材から一本毎削りだしをするビレットタイプです。
手間やコストが掛かり、量産向けではありませんが、小回りが利きやすく、試作プロトタイプのテスト段階から何度と無く変更された最終型まで一貫した高い精度でマシニングされた究極のクランクシャフトです。

ピン径の変更


排気量を上げる為にストロークを85mmから89mmに変更し、4mmのストロークアップを達成しています。
ストロークを上げた分、クランク・ピン径を純正の45mmから48mmに引き上げ、メインジャーナルとのオーバーラップを確保し、且つメタルベアリングへの荷重を低減させ、耐久性の確保をしています。

オーバーラップ


オーバーラップとはクランクの断面から見るクランクメインジャーナル径とピン径の重なり部分。
当然、このオーバーラップ(重なり部分)が多いほど、クランクの剛性は上がる。
しかし、一般的に販売される他社ストロークアップ用のクランクシャフトは、ジャーナル径の変更がないので、必然的に純正に比べオーバーラップは減少し、結果剛性を落としてしまいます。
マルハではこの部分を慎重に検討し、ピン径を3mm拡大し、専用のメタルベアリングを用意いたしました。

カウンターウェイト


クランクカウンターウェイトはフルカウンターでウェッジシェイプ型とし、オイルの切り掻き抵抗を抑え、且つクランクケース内に無加工で収まる形状とバランス率を両立させています。

クランクジャーナル


フィレットロールを採用し、クランク・ピンの強度を引き上げ、且つオイルの供給率を考えたオリフィス設計をしています。
メインジャーナル部はストレートで2箇所にオイル穴を設け、マルハパワーメタルが可能とさせる常時給油化としてます。
これはメタルベアリングにセンター溝を設け、クランクシャフトの回転位置に関わらず絶えずクランク・ピンにオイルが供給できるようにしたものです。

クランクノーズ


クランクノーズにはタイミングギヤとクランクプーリーを受けるプーリーボスの2つが先端に取り付けられるが、ボスとクランク先端の噛み合わせ部分が非常に少なく、この部分の強度が低いのです。
これはB6・BPエンジン共に泣き所に一つと言えますが、先端部を標準よりも長くすることで、プーリーボスとの噛み合いしろを大きくし安定させています。
プーリーはある程度重く、且つオルタネーターやエアコンコンプレッサー&パワーステアリングポンプを駆動させる為にそれぞれのベルトが掛けられ、常に一定方向に引っ張られています。
この状況を長く続けていると、クランク先端とプーリーボス間の僅かなクリアランスからガタが発生しやすく、プーリー自体が偏芯し始めます。
クランク先端を延長し、ボスとの勘合しろを大きくしボスを安定して固定させることが非常に有効なのでです。

コネクティングロッド(コンロッド)


コンロッドは専用品なので、他BP用には使用できません。
基本設計はHビーム型とし、軽量化と強度アップを図っています。純正コンロッドは約540g前後に対し、2.1L専用のロッドは約460gと軽量化を達成している。
さらに、大端部を標準から3mm拡大し、ピンジャーナルへの耐荷重を重視しています。

コンロッドボルトはARP製の強化タイプで軸径を太くし、材質共に大幅な強度アップを図っています。
特にロングストロークの場合は、コンロッド大端部に掛る負担は大きく、大端部の拡大、F112を使った専用メタルベアリングの設定などはハイパフォーマス達成には欠かせない大事なファクターです。

ピストン


ピストンはMAHLE(マーレ)製の85.5mm。
マルハ特注の逸品であり、軽量化・独特のスリッパースカート・グラファルコート・などマーレならではの高水準な作りこみです。
ピストンは標準クランクでも使える共用設計にし、2.1L専用品ではありません。
しかし、2.1Lに使う場合は、ロングストローク(4mmアップ)になる分、ブロック側に取り付けられるクーリングジェットとの干渉を防ぐ為に、スカート下部にリセス加工が施されています。


スカートのリセス加工はオイルジェットを廃止する場合は不要になるので、オーダーされる際にご指定ください。

メタルベアリング


メインベアリング




親メタルとも言われるメイン(ジャーナル)・ベアリングは標準クランクでも使われるマルハパワーメタルを推奨します。
クランク径は標準と同寸なので、他メタルベアリングも使用は可能。
しかし、ロングストロークの場合はピンジャーナル側へのオイル供給が非常に大事になるので、マルハパワーメタルを使いピン側へのオイル供給量を増やす工夫を推奨いたします。
材質はレース用F112材で耐荷重を引き上げ、サイズグレードは3種類と豊富。純正メタルの製造許容公差を3分割してさらに制度良く細分化しています。

ロッドベアリング



子メタルとも言われるロッド(ピンジャーナル)・ベアリングは耐荷重を軽減させる為に材質をレース用のF112材を使い、純正よりも大きい48mmクランク・ピン径の専用サイズとしています。サイズグレードは3種類で細かなオイルクリアランス調整を可能としています。

オイルジェット


1台分には上記セットが4セット必要です。

オイルジェットはエンジンブロックに取り付けられ、ピストントップの裏側に下側からオイルを吹き掛けて、ピストンの冷却を担います。
オイルは潤滑と冷却の両方の役目があるのです。

MAHLEのピストンはその独特のスカートとリブ形状のために、オイルジェットノズルがそのままでは干渉してしまいます。
通常はノズルを若干曲げて干渉を避けていましたが、ロングストロークの場合はスカートボトムがシリンダー下部からさらに下がってしまう為に、先ずスカートには2.1L専用のリセス加工が施されています。
さらに通常よりきついジェットノズルの曲げを必要とするので、2.1Lではオイルジェットの固定位置を変更しています。

オイルジェットには固定用の突起がありますが、この突起を取りき、代わりに別に用意されている位置決め用のノックピンを差し込めるようにジェット側に穴を新設しています。
丁度、センターロックボルトを中心にジェット本体を左回転させたような配置となります。
このジェット本体の位置変更とピストン側に設けたリセスで干渉を防ぎ、従来のノズル曲げ加工を殆ど不要としています。

インジェクターの増量


上記価格は単価です。一台分は×4個になります。

飛躍的なパワーアップポテンシャルを持つ2.1Lキットでは、オプションで増量用のインジェクターを用意しています。
このインジェクターはNA8用の純正インジェクターが約250cc/毎分に対し、300cc/毎分となっています。
ターボチャージャー用の大幅増量タイプのインジェクターはあるが、ナチュラルアスピレーションエンジンの場合はそのピックアップの良さを重点に仕上げられるので、絶対的パワーもさることながら、全体的にエンジン仕様に見合った適量インジェクターが重要となります。
この300ccインジェクターはマルハ4連インジェクションやハイカムを搭載したパワーアップ型2.1Lには抜群の相性を持ち、レスポンスのよさ、あるいはECU制御の簡易性をもたらします。

純正インジェクターと同様のカプラー形状のため配線処理は不要ですが、純正よりも全長が短い為にマルハ4連に使う場合は燃料デリバリーパイプの固定スペーサーが専用となります。

性能例

2.1Lキットはあくまでも材料であり、どのように料理をするかはチューナーの腕に頼ります。
ここではマルハがプロトタイプからデーター収集を重ねた一例を紹介します。
2.1Lの特徴はあくまでも低速からのトルク。無理に高回転まで回さなくても十分に速さも追求できるところが最大の特徴と言えます。
初期のプロトタイプで製造された2.1Lキットは45mmスロットルの4連キットと288度カムで最高馬力230PSを簡単に超えるエンジンでした。
注目点は低速域からのパワーバンドで、最大トルクは約6000rpmで発揮。最大パワーは7600prm、まさにトルク型エンジンチューニングの典型なのです。

筑波でのテストは他ショップのデモカーとジョイントさせて頂き、テスト段階からあっさりと1分フラットをマークするに至りました。
レブリミットは実に7600rpmで設定しました。

昨今のGTカーでもそうである様に、低速域からでもなるべくトルクを稼ぎ、無理なく最高馬力を叩き出す仕様が求められています
。 特殊なバルブ構造などをもつ異次元のF1エンジンは17000rpm以上の回転数を求められるますが、市販ベースのチューニングエンジンではやはりトルク重視のメニューがコーナーでの脱出速度、加速、操縦性、ライフなどの総合的観点からも有利と言えます。

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