テクニカルアドバイス
For Roadster

テクアド オークション

YAHOOの中古パーツオークションで色々物色。
皆さん大変お盛んの様です。

しかし、今日のテクアドはネットオークションの話ではありません。
中古車販売の話し。

先ほどの新聞で見かけた記事ですが、“大宮マツダ”(茨城県)で中古車走行距離改ざんが発覚。
同社は“マツダ”の直接資本は入っていない、販売協力店。
親方マツダには何ら関係ない話と言うことになるが、事は極めて重大。
関係社員5人が逮捕。

事の発端は大宮マツダがオークションで中古車を購入。
走行メーターを巻き戻して地元のお客に販売。
このお客が再びオークションに出品した所、同一車が先の出品よりも走行距離が少なくなっていることから、事態が公になった。

私も似たような経験があります。
お得意様より依頼の車をオークションで購入したのですが、ATの3速が完全に壊れている。
オークション申請には全く触れていない。
また、落札より3日以内にクレームをしなくてはならない。
所が、その車は車検切れ。
仮ナンバーを申請しなくては、公道で試走が出来ない状態だった。
整備を開始して故障が分かったのは約1週間後のこと。
事既に遅く、念のため協会には問い合わせしたが、全く受け付けない。
出品会社は分かっている。
関西方面のディーラーだった。

明らかに故障を隠し、検切れを上手く利用してオークションに流したのだ。
全くもって悪質である。

マルハではATのO/Hもシッカリとトレーニングされています。
自力で修理いたしましたが、結果的には余分な仕事。

何はともあれ、購入後に念入りにチェックするべきなのでしょうが、検切れとなると思うようにならないのが実際の実務。
申請書を信用して話を進めるしかないのだが、これでは何の為の申請書か分からない。
人を騙す為の道具になってしまっている。

以前、NEW COMER (新製品の紹介)でスポットロットを販売した。
別に利潤など考えずに、みんなの手助けになればよいな 位に思って輸入した物である。
磁力を利用して塗装の厚みを測る物で、非常に手軽にパテなどを見破る事ができる。
“事故歴無し”などと申請しても一発でわかる。
業者青ざめもののアイテムである。
(まだ、残っているかもしれないから、興味のある人は連絡下さい。)

所が距離メーターはチョッと分からない。
今や、デジタルのメーターでさえ簡単に巻き戻しをされてしまう。

そこで、登場するのが整備記録簿。



中古車の整備歴が一発で分かる。
何時、何処で、どんな整備を受けていたか、記録でシッカリと証明できるのです。
お金を惜しんで、ユーザー車検ばかりやっている車より、定期的に整備会社やディーラーで点検、車検を受けている車の方が購入する側にとっては安心である。

特にロードスターの中古車は事故歴が多い。
車の性格上、仕方が無い物であるが、できれば事故車は避けたいと誰もが考える。
知り合いの中古車ブローカーに依頼して、希望の金額とタイプにあった中古車をオークションで引っ張って貰う。
ピカピカのボディーでウレシーっと涙ぐむ前に、必ず整備記録簿を確認してください。

車検証以外にそんな物は一切無い、っと言い切る業者は要注意。
今回の事件にしろ、もし記録簿がしっかりしていれば、事前に防げた。
オークションの出品の際には既に記録簿が無かったのか、あるいは大宮マツダで販売の際に抜いてしまったのか、それは分からぬが、
一つ言えることが有る。

全国の中古車オークション協会で整備記録簿の添付を徹底させて欲しい。
クレームの期限を僅か3日と設けるのも結構だが、それなら事前に記録簿の添付を義務付ける。
添付の無い物は出展させない、あるいは評価が落ちる。
そうやって、購入側に安心感を与え、同時に出品側に緊張感を与える。
これは当然の事だと考える。

管理がシッカリしたユーザーはオイル交換やタイヤ交換などの細かな作業まで記録している。
マルハの請求書をファイルしている人もいる。
点検記録簿の他にここまでのファイルがあれば完璧。
もし、こんな車を中古で購入できれば買い手としては非常に安心である。

記録簿添付を義務付ける。
そうする事で本当の意味で権威の有るオークションが開催される事になる。
関西方面で売れない車を東北方面で売りさばく。
地方の特色を上手く利用して車を転がす業者もいる。
売れ筋のベース車を仕入れ、最初にドレスアップして商品価値を高める。
これは、これで上手い商売である。
要はビジネス。
ただし、不正は許されない。

騙される方が悪い。
こんな考えの業者は五万といる事を忘れないで欲しい。

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