テクニカルアドバイス |
テクアド ブレーキキャリパーのメンテナンス 毎日毎日 車に接していると ふっと 排気ガスやエンジン騒音から開放されて静かな所で 新鮮な空気を吸いたいと思う。 もっともっと、花や鳥や昆虫の名前を覚えたい。 こんな 戯れごとをマルハの番頭に言ったら、そんなことよりもっともっとお客さんの顔と名前を覚えて下さい。 っとあしらわれた。 ごもっともです。 私はどーも名前と顔が苦手で… と言い訳するとすかさず、車の名前も覚えて下さい。 と撃墜された。 しかし、最近の車は本田か三菱かメーカーすらコンガラガルほど特徴がなく、訳分からん。 ロードスターは何処から見てもロードスター、これは良いのだが、ワンボックスカーが曲者で、本当に似ている。 こんなことで悩んでいるのは、俺だけでしょうか? この業界で働いていて・・・。 さて、今回のテクアドはブレーキキャリパー。 別に無理して4POTに変更と言う企画ではありません。 いつもの様に普通にメンテナンスして下さい。と言った内容です。 以下の2枚の写真をご覧下さい。 右はフロントキャリパー、左がリヤのキャリパーです。 矢印の部分に定期的に専用グリースを塗ってください。 マルハでは 定期点検やブレーキパッドの交換時には必ず手を入れています。 本来キャリパーはこのロッドを軸にして左右にスライドするようになっています。 パッドが摩耗してきて薄くなります。そうすると徐々にキャリパー自体もスライドをして常にローターに接触している位置をキープします。 接触といっても抵抗になるほどではなく ほんの僅かに触れている程度です。 ブレーキを掛けた時はキャリパーピストンが ニュウっと出てきてローターを押さえ込みます。 そしてブレーキ解除、このON.・OFF時に実はキャリパー自体もほんの僅かにスライドをしています。 つまり、キャリパーはパッドの摩耗にあわせて位置をスライド、ブレーキのON・.OFF時にも僅かにスライドという仕組みになっています。 勿論、ピストンの出方もパッドの摩耗で変化します。 このロッドが錆びて固着してしまうと、当然キャリパーはスライドをしなくなります。 ブレーキONで力強くピストンがパッドを押さえつけると、キャリパーも錆びに打ち勝ち僅かにスライド、そしてOFF、ところがキャリパーは戻りません。 ここでブレーキの引きずりが発生。 常にブレーキが掛かっている状態。 ひどい時は、ジャッキーアップしてタイヤを手で回しても完全にロックしていることさえあります。 当然、パッドは一機に摩耗。 こんな状態でもエンジンの力は強く、普通に走ってしまいます。ボンヤリしていると気が付きません。 また、パッド交換しよとしてもキャリパーが外れなくなります。 キャリパーが外れなければパッド交換は出来ません。 つまり 最悪。 たかだかロッドの錆び付きのためにキャリパー自体の交換もあり得ます。 定期的にこのロッドをメンテナンスしておけばパッドの引きずりもありません、交換も簡単に行えます。 ただし、ピストン自体に錆びが発生する場合もありますから、キャリパーのO/Hも定期的に必要です。 お忘れなく。 メンテナンスや点検は簡単なようで、しっかりやらなくてはならない個所がいくつもあります。 一年に一回はしっかり診断してもらってください。 マルハではキャリパーの固着も裏技で何とかします。 この裏技は営業秘密です。そう簡単に何でも教えることは出来ません。 因みにフロントの矢印部はスライダーピンと呼びますが、リアの名前は"キャリパーマウンティングロッド"と勝手な名前を付けています。 理由はこの部分だけの設定がありません。従い 名前がありません。 名前のあるお客様を直ぐに忘れて、名前の無いパーツに勝手に名前を付けて覚え様とする 私は また番頭さんに怒られそうです。 |
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