テクニカルアドバイス |
テクアド ディーゼル車 環境問題について少し考えて見ます。 黒鉛をぶちまけてトラック、ダンプ、営業車が爆走しています。 軽油は燃料代が本当に安い。 私も遠出をする時は社長のMPV(ディーゼル)を良く借ります。 昔と違って、室内は静かでパワーもあります。大人5人を乗せて高速道路を120km/hで巡航しても楽勝です。 途中で燃料補給、1700円で満タンなんて聞くと嬉しいー。 だから世の中ディーゼル車が過剰状態になってしまいました。 石原都知事は革新的な頭の柔らかい(ある意味変わり者)のようで、この辺りの事情をバサッと斬ってくれそうです。 トラック業界は非常に大きな怪物で、政治、経済にかなり影響力あり。 政治家もうかつに規制が掛けられない。 保身的な政治家が多く、献金を当てにしているし、選挙に莫大な金も掛かる。 クリーンな選挙をうたっていても落選すればただの人。 環境問題は後進国の日本。 早い規制とメーカー対策。 そして国民の理解を期待したい。 宅配も日本中どこでも翌日配送などと神業的なシステムになってしまっているが、2〜3日待ってくれれば、もっとトラックの数は減らせます。 不便な部分をみんなで理解できればもっと環境に優しくなれます。 国道の中央分離帯に空き缶が凄い量で捨てられているし、結局自分たちの我儘が過剰サービスや使い捨ての時代を造ってしまったのです。 せめてもの抵抗と私は携帯電話は絶対持たない。 だから公衆電話は減らさないでください。 あんまり意味ないか。 前置きが長くなりましたが、最初の写真はディーゼルの黒鉛を測定するテスターです。 測定方法はいたって簡単。 車両の排気出口に細いパイプを差込み、テスターに排気を導入します。 決められた手順でエンジンを吹かし、その間の排気中の黒鉛を測定します。 真っ白な専用フィルターに排気を通過させると黒鉛が付着します。 その色を光の反射具合で数値に変換します。 もちろん目視でもある程度判断出来るように比較表もあります。 道端のあちこちで警察がこれをやり出せば、ほとんどの車両は整備不良車になりそうです。 最新のメーカー規制は黒鉛濃度は25%未満。 この25%は実際の排気を目で見る限り殆ど黒鉛などは確認できない状態です。凄くクリーンに見えるのに写真のトヨタカローラはやっと24%のぎりぎりセーフ。 これ新車ですよ。 道端の黒鉛モクモクのトラックなんか一体何%なのでしょう? よく車検通るなぁと首を傾げてしまいます。 トヨタの電子制御はガソリンもディーゼルもEFIと称されています。 今やディーゼルだって完全な電子制御。 燃調や進角ももちろんECUにお任せ。 ついにはスロットルワイヤーもなくなっちゃいました。 運転者はアクセルペダルを踏むもののそこには可変抵抗のポジションセンサのみ。 後はECUが判断します。 “こいつ生意気だからスピード落としてやれ!” なんてプログラムも可能なわけです。 因みにガソリンのスロットルは吸入空気量を調整します。 ディーゼル車は燃料を増減させて調整します。 みんな知っていたかな? ディーゼルのエンジンを止めるのはキーを戻すとソレノイドで燃料をカットする方法が一般的です。 ディーゼルのメカニズムについては、BOSCHの特許。 噴射ポンプの構造や形までも似ています。 最初に考えた人は頭の良い人ですが、ここまで汚染に繋がる発明になるなどとは夢にも思わなかったでしょう。 個人的にはディーゼルの将来はメカニズムの進歩よりも廃止の方向に向かうのではないかと考えています。 と言うのも、現在の新車でさえ基準値ギリギリの有様。 少し荒いメンテナンスや長期使用を考えれば黒鉛が多量に出てしまうことは明らかです。 ディーゼル車は商業ベースの場合が多く、個人より会社で所有しているケースが多い。 つまり管理がズサンになりがちで、大事にしない。 環境問題が緊迫した早期対応を望まれる世界的最重要事項であることを考えると のんびりディーゼルを開発する時間は無く、手っ取り早く“禁止“の方向に規制が動く物と思うのです。 ECではディーゼルは結構ポピュラーだそうです。 アジアでは日本が先駆けて環境問題に取り組んでもらいたいと思います。 |
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